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吉田富三賞
 


第15回 平成18年
下遠野 邦忠
(しもとおの くにただ)
略歴
1944年(昭和19年)福島県いわき市植田町生まれ
1962年(昭和37年)福島県立磐城高等学校卒業
1962年(昭和37年)東北大学理学部入学
1967年(昭和42年)東北大学理学部化学科卒業
1969年(昭和44年)東北大学大学院理学研究科修士課程終了
1969年(昭和44年)北海道大学薬学研究科博士課程入学
1973年(昭和48年)北海道大学薬学研究科博士課程終了。薬学博士
1972年(昭和47年)から1983年(昭和58年)まで国立遺伝学研究所分子遺伝部 三浦謹一郎博士のもとで研究員を勤め、二本鎖RNAウィルスの遺伝情報発現に関する研究に従事する。
1978年(昭和53年)〜1981年(昭和56年)米国ウィスコンシン大学MacArdleがん研究に留学。Howard M.Temin博士のもとで、ニワトリのレトロウィルスの研究に従事する。
1983年(昭和58年)国立がんセンター研究所ウィルス部長室を経て、1985年(昭和60年)にウィルス部長。ヒトT細胞白血病ウィルスおよびC型肝炎ウィルス研究に着手する。
1996年(平成8年)から京都大学ウィルス研究所がんウィルス研究部門教授。
2002年(平成14年)から2006年(平成18年)まで京都大学ウィルス研究所所長併任
レトロウィルスが利己的な遺伝子として知られているトランスポゾンの性質を持つことを明らかにした。また、レトロウィルスの形質導入の性質を明らかにし、外来遺伝子を細胞に効率よく導入する系として有用であることを示した。ヒトT細胞白血病ウィルス2型のゲノム構造の解明を通して異なる遺伝子型を持つHCVの存在を明らかにした。また、ウィルスタンパク質の構造と機能解析、ウィルス複製を制御する細胞側因子などの解析から、抗HCV剤開発にむけた研究に貢献した。第51回日本ウィルス学会学術集会委員長を勤めた。
受賞歴
1985年(昭和60年)日本遺伝子学会奨励賞
1997年(平成9年)野口英世記念医学賞