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吉田富三賞
 


第18回 平成21年
上田 龍三
(うえだ りゅうぞう)
1944年(昭和19年)9月20日愛媛県生まれ。
1969年名古屋大学医学部卒業、臨床研修後1972年名古屋大学第一内科入局
1976年ニューヨーク・スローン・ケタリング癌研究所留学
1980年愛知県がんセンター研究所化学療法部勤務
1988年同部長
1995年名古屋市立大学医学部第二内科(2002年部局化、医学研究科臨床分子内科学)
教授
2003年〜2007年名古屋市立大学病院長
2007年〜2010年3月腫瘍・免疫内科学教授(内科再編成)
2008年名古屋市病院局長、名古屋市立大学顧問、理事

専門領域:内科学(血液学)臨床腫瘍学(化学療法、分子標的療法、抗体療法)

主な所属学会
日本癌学会(理事、副理事長歴任、2008年 第67回学術会長)、日本癌治療学会(評議員)
日本臨床腫瘍学会(幹事、理事歴任)、日本内科学会(理事歴任)、日本血液学会(理事歴
任)

主な研究活動及び委嘱委員
文部科学省がん特定領域研究・がん治療領域代表(2005年〜)
文部(科学)省学術審議会専門員(1999年〜)
厚生(労働)省審議会専門員(1997年〜)

主な受賞
1992年、1996年高松宮妃癌記念研究奨励賞、1995年読売東海医学賞、2009年日本癌学
会・吉田富三賞

受賞理由
上田博士は、ケモカインレセプターであるCCR4が、難治性血液腫瘍である成人T細胞白血
病・リンパ腫(ATLL)等に強く発現しており、抗CCR4抗体の糖鎖を修飾することにより、強力
な抗体依存性細胞障害活性と抗腫瘍効果が発現することを発見した。更に、がんに対する
抗体療法としては本邦初となる、抗CCR4抗体を用いたCCR4陽性T細胞性腫瘍に対する臨
床試験を展開することに成功した。博士が、我が国における腫瘍免疫療法発展のための確
固たる基盤を築いた意義は極めて大きい。